出張
サラリーマンなので出張もする。よくする。
具体的には一年のうち一ヶ月はビジネスホテルに泊まっている。そのため過ごし方も慣れたものだ。たとえば宿泊初日には以下のフローチャートのように行動する。
①チェックイン。
②部屋に入り、荷物置きの上にビジネスバッグを、部屋の隅に着替えの入ったリュックサックを置く。
③机の正面に鏡がある場合、外せるなら外して踏まない場所に置く。外せないならタオルで覆う。
④加湿器を借り、作動させる。
⑤PCを立ち上げ、wifiのパスワードを入れる。
⑥最寄りのコンビニで晩飯と、足りない時用にカップ麺を買う。
⑦ネットフリックスで映画を観ながら飯を食う。
⑧幸せ。
大事なのは加湿器だ。ビジネスホテルは乾燥しているので欠かせない。あと風呂入ったら風呂のドアは開けっ放しにしておくといい。部屋が潤う。
先週は五日間まるまる出張だった。ホテルは快適だが、日頃布団で寝ている身としてはやはりベッドが合わない。そのため段々と疲れてくるので、昨日は家の布団で眠れて嬉しかった。
この五日間では『南極料理人』が白眉。マジでいい映画だった。堺雅人さんが前から好きだが、より好きになった。
ただあれも言ってしまえば出張の映画なんでね。家に帰りたい気持ちが増した。そういう意味では、出張先で見たのは正解だった。めちゃくちゃのめりこめたもの。
いい映画は多いけれど、好きな映画に昇格するためにはタイミングが大事だ。自分の中のリズムと映画が持っているリズムが一致したときに、それは特別な関係になる。そういう映画に出会えるかは運次第だ。見続ければ出会える機会も増えるだろうけれど、結局は運。
いい出会いが多ければいいと思う。
まあ少ないなら少ないでもいいと思う。同じ映画をよく観るが、観るごとに違う発見がある。物事を楽しむ秘訣は観察力だ。分解能が高ければ、狭い範囲でも多くのものを見つけることができ、飽きることがない。
まあぼくは飽き性ですけどね。