まほろ駅前多田便利軒(2011)
最近観た映画を備忘録的につらつら書いてばかりだったので、人に勧めるという観点から、好きな映画の紹介をします。
まずは邦画の私的ベスト、『まほろ駅前多田便利軒』です。
amazonからコピペしたあらすじは以下の通り。
あらすじ
ペットの世話、塾の送迎代行、納屋の整理、そんな仕事のはずだったー。東京郊外のまほろ市で、けっこう真面目に便利屋を営む、しっかり者の多田啓介(瑛太)。そんな多田のもとに、風変わりな同級生、行天春彦(松田龍平)が転がり込んできた。1晩だけのはずが、行天は一向に出て行かず、多田はしぶしぶ便利屋の助手をさせることに。こうして、水と油のような2人の奇妙な共同生活が始まった。そんな二人のもとに、“ワケあり”の事情を抱えたくせ者依頼人たちが、次から次へと現れる。自称コロンビア人娼婦、薬の売人、生意気な小学生、娼婦のストーカー。なんだかんだと彼らを放っておけない多田と行天は、やっかいごともしぶしぶ請け負っていたが、やがてある事件に巻き込まれていくー。ともにバツイチ、三十路の男2人の痛快で、やがて胸に熱く迫る便利屋物語が始まるー。(C)2011「まほろ駅前多田便利軒」製作委員会
感想・レビューなど
主人公の多田は離婚して仕事を辞めて便利屋としてその日暮らしという世捨て人的状態。相方の行天は仕事もせずにふらふらしていて完璧に世捨て人。お互いにお互いのことを少しずつ嫌っていて、好きなところがあるのも知っていて、友だちとは呼べず、家族ではなく、恋人でもなく、信頼もべつにしていない。でも傍にいます。寒さをしのぐためだけに身を寄せ合うペンギンみたいに。
なぜこの映画が好きか?
観たタイミングがよかったからです。結局のところ好きかどうかなんてタイミング次第です。ぼくには最高のタイミングだった。
映画館で観ました。平日の午前中。いろいろあってつらかった高校三年生の春、学校の最寄り駅で降りる気がせず、 そのまま通り過ぎた先の駅で降りたとき、目の前に映画館があったので、そこで観ました。人はほとんどいなくて、静かな劇場でした。
で、見終わって号泣ですよ。
そこにいていいんだって、肯定してくれたような気がしました。誰と一緒でもいいし、なんならひとりぼっちでもいい。
いまも疲れたときに見てます。
同じように疲れた顔をした男二人が、なにを言うでもなく煙草をふかしています。最高に絵になる。格好いいんだマジで。私的ベスト邦画です。